現代人にとって「ストレス」は切っても切り離せないもの。
スポーツをしたり、音楽を聴いたりなど、人によってストレス解消法は違いますが、読書もかなりストレス解消効果が期待できるのをご存じでしょうか?
今回は、読書習慣でなぜストレス解消に繋がるのか?という理由と、読書習慣を送ることでどのような効果が得られるのかをご紹介していきます。
読書はなぜストレス解消に繋がる?
では早速、読書がストレス解消に繋がる理由についてお伝えしていきます!
結論からいうと、読書習慣がストレス解消に繋がるのは、本の内容が現実に起きている不安やストレスを忘れさせてくれるからです。
私たちの脳は、ストレスを感じると扁桃体に刺激が加わり、不安感を抱いたりネガティブな気持ちになりやすくなります。
ですが、集中して本を読むとこの扁桃体の働きが収まり、ネガティブな気持ちになりにくくなるのです。
読書にどのくらいストレス解消効果があるのか、他のアクティビティと比較した研究結果は次の通りです。
・読書…68%軽減
・音楽鑑賞…61%軽減
・コーヒーを飲むこと…54%軽減
・散歩をすること…42%軽減
・ゲームをすること…21%軽減
見て分かるように、読書のストレス解消効果は、他の行動と比較するとかなり高いことが分かります。
さらに研究によると、たった6分間の読書でこのストレス解消効果が得られることも分かっているのです。
「1日1時間の読書」というと、こなすのが大変だと思う方も多いかと思いますが、1日6分ほどなら通勤中や通学中、家事の合間を工夫することで作りやすいかと思います。
ですが、この「1日6分の読書でストレス解消に繋がる」という内容には1点注意点があります。それは「速読してはいけない」ということです。
なるべくゆっくり読んだ方が、ストレス解消効果はより高まるといわれています。
そう考えると、1日6分という時間は短いようにも感じますね。
せっかくなので寝る前の30分ほど、読書の時間を作ってみてはいかがでしょうか?
よりストレス解消に繋げるなら「フィクション」がおすすめ
ご紹介した通り、読書習慣はストレス解消に繋がります。
本には数多くのジャンルがありますが、中でも小説などの「フィクション」はストレス解消効果が高いといわれています。
その理由は、「本の内容に共感しやすいから」です。
小説のような物語を集中して読むと、主人公や登場人物に感情移入しやすくなります。
現実に起きていることではないのに、小説内の人間関係にソワソワしたり、先が気になったこと、あなたも経験があるのではないでしょうか?
これらは、小説の内容に「共感」しているために引き起こされるものです。
そもそも人間は、人との関わりを求めながら生きています。
そのため、孤独を感じるようなシチュエーションは心の大きな負担となってしまうのです。
読書は小説の内容に共感しやすいからこそ、孤独を感じにくくなり、結果的にストレス解消効果を得ることができるんですね。
読書をする効果的なタイミングとは?
ご紹介したように、ストレス解消効果が期待できる読書ですが、いつ読むのがベストなのでしょうか?
読書は読む時間帯によっても、得られる効果が違うといわれています。
一体どういうことなのか、詳しくご紹介していきます。
・朝に読書する効果
「より集中して読みたい!」という方は、朝に読書をするのが良いでしょう。
特に、朝食前は記憶をインプットさせる脳の神経細胞、ニューロンの働きが活性化しています。
集中力が高い状態で本を読めば、内容もより頭にインプットしやすいので、本の内容を仕事などにすぐ活かしたいと思っている方は、朝の読書が効率的です。
・夜に読書する効果
「ストレス解消に繋げたい」「自分のペースでゆっくり読みたい」と考えている方は、夜に読書をするのがおすすめです。
夕食後から就寝前は副交感神経が働いてリラックスしやすくなるため、読書のストレス解消効果をより得やすくなります。
また、ある論文では読書習慣がある方の4割が、「夜の読書で良く眠れるようになった」と回答しています。
このことからも、読書をすることでより快眠に繋がりやすいといえるでしょう。
夜寝つきが悪いという方は、読書をする時一緒にホットミルクを飲むのもおすすめです。
ホットミルクは体を温めて、緊張をほぐし、リラックス効果をより高めてくれます。
さらに、ミルクを飲むことで睡眠の質がより高まるといわれています。
ホットミルクは栄養価も高いので、一緒に取り入れてみてはいかがでしょうか?
夜に読書をする時の注意点
ストレス解消効果が期待できる夜の時間帯の読書ですが、注意点もあります。
スマートフォンやタブレットなどで電子書籍を読むと、ブルーライトの影響で脳に刺激が加わり、安眠できなくなることがあるのです。寝る前の読書は目に優しい紙の本にしましょう。
また、手元が暗い状態で読書をすると、目が悪くなりやすくなるので注意が必要です。
夜、寝室で本を読みたい方は、読書灯を活用しましょう。
読書灯は、部屋は暗い状態でも、手元を明るく照らすことができるので、気持ち的にもリラックスした状態で読書を楽しめます。
読書灯には光の調整ができるタイプや、オシャレなアンティーク調タイプのものまで様々。
気になる方はぜひこの機会にチェックしてみてください♪
まだまだある!読書の嬉しい効果とは?
ストレス解消効果が期待できる読書ですが、他にも本を読むことで創造力が高まったり、作者の体験や価値観を追体験できるという効果もあります。
読書の詳しい効果は、こちらの記事でも紹介しているので、宜しければぜひご覧ください♪
近年注目されている読書の効果は、うつ病の改善や寿命に繋がるものです。
イングランドにあるリヴァプール大学のJosieBillington氏が大人4,000人を対象におこなったある検証では、次のような驚くべき事実が明らかとなりました。
その内容は次の通りです。
・生活の満足度が20%向上
・うつ病を発症する可能性が28%低下
・自尊心が18%向上
いかがですか?
ストレスが蓄積すると身体的、精神的に多くの病気に繋がることもありますが、読書習慣を意識することで根本的な原因となるストレスが緩和され、さらに自尊心や生活の満足度がより高まるのです。
さらに、アメリカのイエール大学が50歳以上の男女3,635人を対象におこなった検証によると、1日30分の読書習慣を意識したところ、「寿命が2年延びた」という結果になったといいます。
このように、読書は私たちに多くの嬉しい効果をもたらしてくれます。
「最近、不安に感じることが多い」
「メンタル面を整えたい」
このような方にも読書は良い影響を与えてくれることがわかっています。
今まさに悩んでいる方は、ぜひこちらの記事もご覧になってみてください。
もしかすると、読書習慣はまだまだ私たちの知らない、未知なる効果を秘めているのかもしれません。
本は視野を広げてくれる「友達」のような存在でもあると思います。
落ち込んだ時、本に書かれている内容に救われたり、「こんな考え方もあるんだ」と気付かされたりすることもあります。
ぜひ、道に迷った時こそ気になる本を手に取ってみてくださいね。
まとめ
本を読むことは音楽鑑賞や散歩、ゲームなどよりも、ストレス解消効果が高いことが分かっています。
朝と夜、どちらの時間帯に読書をしても効果は得られますが、ストレス解消効果をより得たいという方は、夜寝る前に読書をする時間を作るのがおすすめです。
あらゆる本の中でも、フィクションが多い小説などは物語に共感しやすいため、よりストレス解消効果が期待できます。
気になる小説があれば、ぜひ寝る前に読んでみてくださいね。
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